弁当作りについて

目次

 小学校における昼ごはんは給食がほとんどなので、今どきの若いお母さんたちはあまり弁当を作りません。旦那さんやお兄ちゃんの弁当作りで慣れているベテランママさん達はとりあえず安心ですが、新米ママさんたちは時にとんでもない作品を子供に持たせて送り出してくるので、たかが弁当といえども予断を許しません。

買い弁はNG

 「弁当なんて、コンビニで買わせればいいわ」と安易に構えている貴方。ちょっと待ってください。

少年野球チームの活動において、長時間練習や遠征、また公式戦においても開会式や閉会式など拘束時間の長い日には、「弁当持ち」が必須となることがあります。

そして、野球場によっては周囲にコンビニなどが全くないところもあり、チームの決まりで「買い弁(家庭で作るのではなくコンビニやほかほか弁当を買う)」を禁止しているチームも少なくありません。特に大きな大会などの場合、コンビニが大混雑となってなかなか買えないばかりか、弁当もおにぎりもパンも全て品切れになることがあります。

こうした場合、普通に弁当を持参してきた他のメンバーと昼食時間に大差が生じ、一緒の行動がとれなくなってしまいます。最悪の場合、昼ご飯抜きで試合に臨まなければなりません。このリスク管理として、多くのチームは「弁当持ち」を指示しているのです。

少年野球チームの一員として参加するからには、団体行動の一環として手作り弁当作成の覚悟を持って臨んで下さい。

食中毒を意識した調理法

 野球少年に持たせる手作り弁当には、必ず超えなければならないハードルがあります。それは、“食中毒”です。

野球場の場合、河川敷のグランドなど、日陰のエリアが全くないロケーションも多いので、特に夏場は食中毒に注意する必要があります。その為には、製作の時点からあらゆる菌が繁殖しないようにする配慮が必要です。

以下は、食中毒対策の基本ノウハウです。

食中毒対策
  1. ご飯の真ん中には、殺菌作用のある梅干しを配置する。(食べなくても良い)
  2. いたみにくくするために、全体的におかずの味付けを濃くする。
  3. 生のものは使わず、きちんと火を通したものを入れる。
  4. 加熱したものは冷めてから入れる。(冷めてから弁当のフタをする)
  5. おひたし等の野菜は、茹でたら冷ますだけでなく、きちんと水分を拭き取ってから入れる。
  6. 煮物や炒め物は、片栗粉で汁を吸わせてできるだけ汁気をなくす。
  7. 卵の使用は極力避ける。マヨネーズはNG。
  8. 保冷剤や抗菌のバランを有効活用する。
味付けは濃く

 健康のために薄味を心がけている家庭も世間一般には多いですが、調味料が少ないと抗菌、殺菌作用も落ちてしまいます。基本的に料理の“さしすせそ”と呼ばれる調味料には殺菌作用が多く含まれていることを、ここでは押さえておいてください。

火を通す

半熟卵や炙っただけの惣菜は、弁当箱の中でいたみやすくなります。食中毒の原因となる細菌の多くは熱に弱いので、しっかりと食材の中まで加熱して菌を殺す必要があります。卵の使用は出来れば避けたいところですが、使うのであれば半熟ではなく固茹でにしてください。魚は炙るのではなく焼くか揚げるかすると安心です。

但し、『火を通した』と言っても、炒飯やオムライス、焼きそば等は要注意です。色々な具材と混ざった米や小麦を原材料としているものには熱に強い菌が増殖しやすく、30℃前後で菌が最も活発になります。そして、これらは冷めた状態で急速に菌が増殖しやすくなります。

卵が必須のオムライスなどは、子供からの人気が高いにもかかわらず、弁当としては非常に危険なメニューなのです。私のチームではお母さんたちに対して、「夏場の弁当にはオムライス禁止」と明確に指示しているくらいです。

冷ましてから弁当箱に詰める

 ご飯やおかずが温かいうちに弁当箱に詰めると、いたむ要因となります。これは、細菌が増殖する温度が関係しています。一般的に30℃前後が増殖しやすい温度と言われ、15℃~40℃くらいが“細菌にとって快適な”温度となります。

そこで、調理したものはきちんと冷ましてから弁当箱に詰める。また、ご飯と各々のおかずには仕切りを入れるなど工夫するだけでも、食中毒を予防する一助となります。

水分が大敵

 一度に沢山作り置きできる煮物や彩り鮮やかな生野菜は、弁当のラインナップとしても大活躍ですが、食材がいたみやすい時期の使用は避けてください。

その理由は、“水分が多い”からです。

食中毒の根本原因となる細菌は、水に溶けている栄養素を食べて増殖するので、水分の多い食品は、イコール、細菌が増殖する環境を作っていることになります。逆に言うと、弁当の中の水分を少なくすれば、微生物増殖の予防となるわけです。

おかずは汁気を十分に切る。また具材としては、きんぴらゴボウ・インゲンなどなるべく水分が少ないものを、弁当のおかずとして抜擢しましょう。