ファーストについて

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少年野球に向いている子・向いていない子の項でもお話しましたが、私のチーム編成方針として、背の高い子がいたらピッチャーかファーストにします。
そしてコントロールのいい子はピッチャーにしますので、私のチームのファーストは背が高くてコントロールの良くない子ということになります。
但し上部大会などで勝ち上がると、日程の関係でダブルヘッダーなどがあり、連投不可や投球イニング制限が発生します。
こんな時はチームで二番手の投手が投げることになりますが、エースが左利きの場合には、2試合目を想定して予めファーストの守備練習もさせておきます。
“備えあれば憂いなし”です。

ファーストの特徴

ファーストは、内野の中で非常に重要なポジションです。
なぜなら、せっかくサードやショートがファインプレーで捕っても、ファーストがポロポロやったり後逸したりでは水の泡になってしまうからです。
小学生はまだ肩が出来上がっていないので、サードゴロ、ショートゴロの場合はワンバウンドで一塁送球する練習をさせます。
よって、雨降りで下がぬかるんでいる場合や、土のデコボコグランドの場合は、イレギュラーが多発します。
ポロポロならまだマシですが、広いグランドで後逸すると、打者走者に2塁・3塁と進塁されるだけでなく、走者一掃のホームインをされることさえあります。
これでは、満塁ホームランを打たれたのと同じです。

ファーストに求められる能力

技術的にファーストに最も求められる能力は、“捕球がうまい”ことです。
ただしその他に、“的確な状況判断力”も求められます。
前述のように後逸すると満塁ホームランになってしまうよう状況で、無理にアウトをとりに行く必要があるのかないのか。
試合展開を適正に判断し、打者走者はセーフにしても胸で止めて前に落とす、などの判断を瞬時に行う状況判断力が求められるのです。
左投げであることもまた、重要なファクターです。
これは消去法的な意味合いもあります。
サード・ショート・セカンドが左投げの場合、捕球してから送球するまでに体勢を逆にしなければならず、コンマ何秒か遅れてしまうため物理的に不利なのです。
よって、左投げはピッチャーかファーストか外野手であることがプロでも多いのです。
背が高いことも重要です。
上に守備範囲が広がる有利さは当然ありますが、横に逸れた送球に対する対応範囲も、背が高いことで広がります。

ファーストの練習法

ファーストもキャッチャー同様、キャッチング練習が大事です。
ファーストミットを使っているのであれば、サイズが大きい分普通のグローブより捌きが難しいので、ショートバウンドの捕球練習は特に重要です。
また、ファーストは捕球姿勢も重要です。
手を縮めて捕るのと伸ばして捕るのとでは、これもコンマ数秒違うので、捕球姿勢ひとつで微妙なタイミングをアウトに出来たりします。
1点勝負で相手の送りバントやスクイズを阻止したい場合、ファーストとサードが猛然とダッシュして打者にプレッシャーをかけます。
これも連係プレーで入念に練習をしないと、セカンドの1塁カバーが遅れたりして、シフト自体が機能しないことになります。

また、ライトやセンターからのバックホームについて、肩の弱い小学生の場合、中継者(カットマン)が必要ですが、ピッチャーは3塁やホームベースのカバーに回ってしまうので、ファーストが適切な位置にカットとして入る練習も非常に重要です。
外野手の肩を勘案して、キャッチャーとの線上にカットマンとして入るのですが、その位置は、肩が弱い外野手の場合は外野手寄りに、強い場合はキャッチャー寄りにといった具合です。
この中継プレーの巧拙が、1点取られるかアウトカウントが1つ増えるかという結果と直結するので、ゲーム展開に非常に大きな影響をもたらします。
牽制球の練習も重要です。
最もランナーが出る確率の高いファーストは、ピッチャーとの連携で牽制球の練習を行います。
これは牽制球によって走者をアウトにするというよりも、走者のスタートを少しでも遅らせ盗塁成功率を下げるという意味で、非常に重要な練習になります。
牽制球にも種類があり、セットポジションでボールを長く持ったり、クイックで投げたりとバリエーションを加えた練習を繰り返すことで、勝利へまた一歩近づきます。
この時、牽制球の巧い左ピッチャーの場合は要注意です。
走者ではなく一塁手がひっかかってベースを離れてしまい、牽制でファーストに投じたはずのボールはファールグランドを転々…という悪夢のような光景に、ベンチは毎度頭を抱えます。

まとめ

ファーストは“捕って当たり前“と思われている面がありますが、着実に内野ゴロをアウトにすることや、確実に牽制球を捕球することがいかに重要であるかは、監督をやると痛感します。
年間ファーストのお陰で落とす試合が2~3試合あるといってもいいくらい大事なポジションです。

“うちの子は左投げだからファーストなのかしら?”と考えている貴方。
ファースト配置は、“左投げ”だけが理由でないことがご理解いただければ幸いです。
ウイニングボールを捕球したり、サヨナラエラーを演出したり、どきどき感満載のファースト守備を、貴方も是非満喫してください。