少年野球のライトについて(特徴・求められる能力・練習方法)

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記事の目次

昔“ライパチ”という言葉がありました。“ライトで八番バッター”の子を揶揄する意味で使われていました。今でこそそんな呼び方はしませんが、ライトを守る子は“あまり期待されない子が多い“というのが実態です。

また、少年野球のライトは、外野手というよりも“7人目の内野手”と考えられています。まだそれほど走るスピードが速くなっていない小学生にとって、ライト前に飛んだゴロは“ライトゴロ”として1塁でアウトになるのが普通だからです。

ライトの特徴

少年野球におけるライトの特徴は、“ライトゴロ”をいかに高確率で成立させるかというところに重きが置かれる点です。同じように期待されていないセカンドがミスったこぼれ玉も含めて、ライトにはゴロが頻繁に飛んできます。それをアウトに出来るか否かということが、試合の流れに大きな影響を与えます

“ライトゴロ”の成立とともにもう一つの大きな仕事は、1塁ベースカバーです。まず、内野ゴロの1塁送球に対するカバーをキャッチャーと共に行います。また、ピッチャーの1塁牽制球については、牽制の可能性がある場合、その都度カバーの準備をします。ファールグラウンドの広さにもよりますが、このライトのカバーが有るのと無いのとではこれもゲーム展開に大きく影響します

ピッチャーの牽制球が大きく逸れること自体はあまりないのですが、投げた球が1塁走者の帰塁と重なりファウルグラウンドを転々とするという光景は、プロ野球でもたまに見かけるぐらいです。

よって、少年野球といえども、リスクヘッジとしてライトは1塁ベースをカバーします。とはいえ、牽制球のたびにライトの定位置からファウルグラウンドまで走って、また戻っての繰り返しなので、この作業は子供にとって不毛で疲れる仕事です。そんな時、横着な子は定位置まできちんと戻らずにライト線付近で止まって状況を注視して(休んで)いるので、ベンチからよく怒られます。

ライトに求められる能力

外野手はどのポジションでも“飛球に対する勘”が重要になりますが、ライトは“7人目の内野手”の色合いが濃いので、何よりもボールを後逸しないことが求められます。

また、“カバーリングに対する意識”も重要です。1塁ベースのカバーリングの話を前項で書きましたが、レフト線や左中間の当たりに対して、2塁に返球されるボールが大きく逸れる場合がありますから、そのカバーも必要です。これらのプレイはボーっとしているライトにとっては、“観てるだけ”になりがちな状況ですが、常にカバーリングの意識をもつことでチームのピンチを救います。

ライトの練習法

ライトは“7人目の内野手”なので、フライの捕球練習よりもボールを後逸しないための練習を積み重ねます。我がチームでは通常、ライトは内野手に混じって内野ノックを受けさせています。

1塁牽制球に対するカバーリングについては、ピッチャーの牽制練習と併せて行います。反復練習によって、横着しないような性格に鍛え上げるのです。ヒットに対する2塁返球のカバーリングは、内外野の連携練習で合わせて行います。これは走者も走らせて行い、実際に返球が逸れた時に、いたずらに進塁させないような動きが出来ているかを併せて確認します。

その他、少年野球では侠殺プレイが大きく発生します。1・2塁間や2・3塁間の侠殺は基本的に内野手の仕事ですが、“7人目の内野手”であるライトは、ここでもカバー役としてその力を発揮します。

まとめ

ライトは、“あまり上手じゃないけれども一生懸命な子”が多いポジションです。その根本原因が何かはわかりませんが、経験則から間違いなく言えることです。また、ライトの子は“あまり上手じゃないのにラッキーボーイ(ガール)になる子”も多いと思います。

どれもなぜかはわかりませんが、一つだけ言えることは、“野球の神様は、一生懸命な子供を絶対に見放さない”ということです。野球って素晴らしいです。

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