ショートについて

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ショートは、内野における花形ポジションです。
メジャーリーグではCリプケンが現れて以降、打力も併せて持ち合わせたショートがスーパースターとしてもてはやされるようになりました。
Dジーター、Aロドリゲス、Nガルシアパーラはメジャーにおける“90年代3大遊撃手”と呼ばれたりしました。
日本のプロ野球でも巨人の坂本やソフトバンクの今宮のように、最近では身体能力の高い選手がその守備位置を任されます。
少年野球も例外ではなく、ピッチャー、キャッチャーの次に野球センスがある子どもがショートに配置される傾向があります。

ショートの特徴

ショートは「内野の要」と言われます。
ゲームの中で、ショートの手を借りない動きはほとんどないと言ってもいいでしょう。
担当する守備範囲は広く、また複雑な動きが要求されます。
特にセカンドとの連携が重要で、ダブルプレーや盗塁、牽制球などの2塁送球に対する適切で敏捷な動きが求められます。
またレフト・センターが打球を処理し内野に返球する際には、送球の中継に入って内野と外野の橋渡し役も務めます。

求められる能力

ショートを守る選手に最も求められる能力は「状況判断」です。
アウトカウント、走者の状況を常に頭に入れて動く必要があります。
また守る位置も重要です。
強打者を迎える場合は深めに守ったり、ゴロの多い打者の場合は前目に守ったりもします。
大抵はベンチから守備位置の指示が出ますが、その前に自分で考えて守る位置を考えられるようにならなければなりません。

また「俊敏性」も求められます。
打者がボテボテのゴロを打った場合は、素早く前にダッシュして捕球し、無駄のない動きでファーストに送球しないと内野安打になってしまいます。
三遊間のあたりや二遊間のあたりに対しても、打球に対して最短距離を走って内野安打を阻止しなければなりません。
そして三遊間の深い当たりの捕球後は、ファーストへの長い距離を投げてアウトにできる強肩も持ち合わせていなければなりません。

その他、高学年のショートともなると「リーダーシップ」も求められます。
ピンチの時にはタイムを取ってマウンドに駆け寄り、ピッチャーを励ましたりするショートもよく見かけます。
内野の中では監督のように指示を出したり、大きな声掛けで流れを作ったり変えたりもします。
ショートは常にグランド全体を見渡しながら指示を出しつつ、自らの仕事もこなさなければならないのです。

ショートの練習法

少年野球におけるショートの練習として、まずは前のゴロへの対応を練習します。
これは内野手全般に言えることですが、内野ゴロは“待って”捕ってはいけません。
待っている間に“動いて”打球に一歩でも近づき、一秒でも早く処理できるように心がけるのです。
ボールに追いついたら次は捕球体勢です。
よく「腰を落とせ!」とコーチは言いますが、最初から腰を意識しすぎると足が動かなくなり、バウンドがうまく合いません。
腰は中腰でもよいので、緩めの打球をバウンドや歩数・歩幅を合わせて捕る練習を反復します。
まずその選手の「感覚」を養うことに努めるのです。

併せてグローブの出し方感覚も練習します。
グローブを出すのは早すぎても遅すぎてもダメです。
ベストのタイミングでグローブを出すのにも反復練習での「感覚」養成が必須です。
この時、グローブを出す角度もまた重要です。
グローブを「立てる」のです。
これは土のグランドなどでイレギュラーバウンドした際に、グローブの下をボールが抜けるのを防ぐためです。
「手首を前に出して立てる。」これがショートのグラブ捌きの基本です。
右手は必ず添えて、捕球後のボールが逃げないように蓋をする動作も体に覚えこませます。
そしてスローイングの際には、あまり早くファーストの方向を向いてはダメです。
これはいわゆる「目を切る」という行為で、ファンブルの原因となるので要注意です。
これらを意識せずにできるようになるまで反復練習します。
打者が打った後、無意識に体が動いて打球に向かってダッシュし、最高のタイミングで立った形でグローブを前に出し、捕球まで目を切らずに素早くファーストに送球できたその時、“素晴らしいショート”と言われるでしょう。