トスバッティングの目的と応用練習

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記事の目次

トスバッティングは、2人一組で行うバッティング練習です。

コーチやチームメートが近距離からトスした(投げた)緩いボールを、バッターが軽くミートしますバットの芯でボールを捕らえ、相手にワンバウンドで打球が行くよう正確にコントロールして打ち返します

トスバッティングの目的

バッティングの命はミートです。バットがボールに当たらなければ話になりませんから。

ただし、バッターには皆それぞれのスイングがあります。身長や体重が違うばかりか、スイングスピードやスイングアークまで違うので、バッターは自分のミートポイントを体得して試合に臨む必要があります。

さらにバッティングの基本は、“センター返し”です。トスバッティングで投げ手に正確に打ち返すことは、まさにそのセンター返しを実践することになります。その為には、正しいタイミング、かつ正しいミートポイントでアジャストすることが不可避であり、それを包括的に鍛えるのがこのトスバッティングなのです

トスバッティングの目的(効能)はバッティングだけではありません。私のチームでは、トスバッティングの場合大抵子供が投げるので、投げ手の方もワンバウンドで捕った後のフィールディングを意識しながら練習します。まさに一石二鳥ですね。

その他、“速いボールはそこそこ打つのに、遅いボールはからきしダメ”という子供には、徹底的にトスバッティングをやらせます。これは、バッティングセンターなどで同じスピードの球を打ち込みすぎている子に多い症例ですが、端的に言うと“ボールを待てない”のです。

ピッチャーの投げる球を“1・2の3”で思いっきり振るだけがバッティングではありません。小学生でも上部大会クラスのエースピッチャーは、球が速いだけでなく配球に緩急をつけてきます。その為に、トスバッティングは大会前の欠かせない練習となります。

トスバッティングの応用形

トスバッティングで意識するのはミートポイントですが、内角、外角、高め、低めと様々なコースへの対応も意識することが必要です。バッターの要求、例えば”内角中心に投げて“に応じて何度も投げることで、投げ手のコントロール養成や集中力アップにも繋がります。

慣れてきたら、ネットに向かってのトスバッティングへと練習は発展していきます。まずは、バッターが体を開いて(右打者は3塁方向へ、左打者は1塁方向へ体を45度程度向ける)、インコースを引っ張る練習です。

トス役がインコースへボールをトスします。そしてバッターは、強い打球を意識してネットに向かってしっかりと引っ張ります。この要領で外角、高め、低めについても打ち込みたい部分を要求し、弱点を克服していきます

次は、バッターの後方からのトスバッティングです。一般的なトスバッティングはボールの出どころがしっかりと見えるので、タイミングで振っていきます。

しかし、後方からトスを上げた場合、しっかりと最後までボールを見て、さらにミートポイントまで引きつけてボールを打つ必要があります
但し、この後方からのトスバッティングは、投げ手の方も熟練が要るので注意してください。

まとめ

プロ野球や大学野球の試合を球場で観戦する時、早めに出かけて試合前のアップを見ると良いでしょう。

そこでは、様々工夫を凝らしたトスバッティングが繰り広げられています。なぜ、あんな練習をするのか?という事について、理由の一端でも理解していただければ幸いです。

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